【カエルの楽園】〜本質を理解する〜

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日本国の本質を書き出した一冊

 

『カエルの楽園』というこの本は『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』、『フォルトゥナの瞳』などを書かれた著者 百田尚樹さんの作品です。

 

この作品は誰でも気軽に親しみ、読みやすいようにカエルをモチーフにしてあり、内容は主に日本国の本質を鋭く抉り出した一冊になっています。勿論、人として考えさせられる部分もたくさん織り込まれていて非常におもしろい一冊です。

 

 

ある日、平和に暮らしていたアマガエルの国のもとに他国のカエルが侵略してきて国を襲われ、住む地を奪われてしまいます。

ここでは暮らしていけないと悟った若いアマガエルが危険な旅に出て、ある国に辿り着きます。それはとても平和な国で、争いをしない為の戒を定めている魅力的な国でした。

 

アマガエルが辿り着いたこの国で起こる出来事全てが日本国、日本人の本質として書き出されています。

 

読み進めている最中に私は何度も日本人の様々な考え方が沢山織り込まれていているなと強く感じました。

 

権力者の言動、支離滅裂な物言い、多数派に付和雷同する人達、本当に無宗教なのか、問題への視点、思い込み、決めつけ、変化に対する恐れ、年齢による考え方の違い、固定観念、等々たくさんの面白い場面や心情があり次から次へと読みたくなります。

 

 

他人や大多数の意見に流されやすい

これは作品を読んでいて本当に多いなと感じましたし、まさに日本人を表すものだなとも思いました。

 

「他人に意見を言えない」、「あの人がそうしているから自分もこうしよう」、「何か言ったら批判されそう」と言ったよくある日本人の心情をはっきりと表していました。

 

実際、こういう人は少なくはないと思います。

 

この作品では「これって本当に正しい事なのか?」と周囲への同調や他人の意見について考えさせてくれます。

 

もちろん、しっかり周囲の意見を聞いて物事を判断することは大切なことです。

 

ですが、自分の意見を持って時には周囲と考え方が違うということを伝えることも大切なのではないかなとこの作品から感じました。

 

 

〇〇をしないという決めつけ

この作品の中で、「〇〇はそういうことをしないから大丈夫だ」であったり、「今はこうだけど明日にはこうなっているよ」と言った決めつけや危機管理能力の低さも多く見られました。

 

これは現実の社会でもよく見られることだなと感じました。

 

例えば、最近よく聞く台風だとか地震という天災に対して、「いっつもそんなこと言ってるけど結局何もない」であったりってよく聞きますよね?

 

これって本当に全く一緒で、この作品を読んでいてとてもその思考に親しみを感じました。

 

私はこのように、読みながら自分の今の状況に置き換えて考えてみたり、周囲でこれに近いような事があったかなと考えながら読む事で確かにそうだと感じる部分が多かったのでとても勉強になりました。

 

 

日本の本質を鋭く抉り出したこの作品は「カエル」をモチーフにすることで大人だけでなく十代、二十代にも読みやすく、世に浸透しやすくしていて普段生きているだけじゃ分からない事などにもフォーカスを当ててくれるので素晴らしい作品だと思いました。

 

 

 

この作品の面白さや魅力をもっと伝えたいとは思っていますが、ここに書いてしまうと私の価値観や考え方、理解力で全てを話してしまい意味がないと思うので、このブログを見た人には機会があれば是非この『カエルの楽園』を読んで欲しいなと思い書きました。

 

 

 

この作品に限らず、様々な著書を読む事でいろんな物事を知り、様々な見方・考え方ができるので携帯ばかり見ずに、沢山の本を見てみることをお勧めします。